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刻まれた文字 a word

朝、音の無い岩山に囲まれた迷路のような砂の上を歩いた。
どこかの有名な砂漠とは違い、トレッキング・シューズの足跡さえ無い静かな空間。
突然目に飛び込んできた文字に立ち止まる。

「パスカル 1716」

パスカルは普通に考えるとフランス人の名前。では1716は何を意味するのであろう?
これも普通に考えればその人がここを訪れた年。しかし、だとしたらパスカルという名の人物は、1716年にどうやって、何をしにこの砂漠の奥地に来たのだろう?探検するような特別なものもない毒蛇しか棲まないようなこの場所に、何かを探し求めて辿り着いたのだろうか?それとも、この数字には何か別の意味があるのだろうか。

そんな事を考えながら上を見上げてみると、パスカルも見たであろう岩山に朝日があたっていた。その瞬間、1716が何を意味するかはさほど重要ではなく、この場所にパスカルと言う名前の人物が確かに立ち止まったこと、ただそれだけを誰かに知ってほしかった事だけがパスカルにとって大切な事だったような気がした。

「クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、大地の全表面は変わっていたであろう。 」
ブレーズ・パスカル1623-1662

この壁のような岩山がもう少し低かったら、パスカルという人物は名前を刻まなかっただろうか?
そんなどうでもいい事を考えそうになり、思考を止めて急いでその場から移動した。

砂漠の静けさは、時を止める。

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