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最近の砂漠2014年夏   Western Desert 2010

前回の更新から、いつの間にか8か月近くもの時間が経ってしまいました。

今年は砂漠には一度も行っていません。
正確に言えば、ルクソールから紅海まで東方砂漠を4時間強ほど車で移動だけはしました。

さて、最近、エジプトの西方砂漠で残念ながらテロが起きたようで、日本外務省から注意喚起が出ていました。
チュニジアで始まった「アラブの春」と呼ばれたカクメイ以来、中東やアフリカの国が不安定になり、この地域では、訪れることの可能な砂漠が激減してしまいました。非常に悲しく残念なことです。

現在(2014夏)、僕の知る限りでの北アフリカの砂漠について、ごく簡単に記しておきたいと思います。
(もちろん、最新情報は外務省の渡航情報等を確認されることをお勧めします。)
アラビア半島はドバイ等の観光砂漠は問題ないようですね。

まず、モロッコの砂漠はメルズーカやマアミド共に砂漠そのものには問題はなさそうなことを聞きますが、モロッコ国内では時折大きなデモ等が発生しているようですから、行く場合には十分な確認は当然ながら必要でしょう。
情勢が情勢ですから、今しばらくは比較的落ち着いているモロッコ辺りも、砂漠に行くならば個人で行くより現地の旅行社等にアレンジしていただき、細かく安全確認を事前にする方が、もしかしたらベターかもしれません?

チュニジアは、相変わらず不安定な情勢が続いていますし、アルジェリアやリビアが近いことから、今は避けた方が無難でしょう、と僕は思います。以前、かくめい以前にもチュニジアの砂漠では誘拐事件が起きていますから、特に今の情勢下では要注意かもしれません。

アルジェリアは、今は物理的にも砂漠へ行くことは難しいのではないでしょうかね。以前はフランスからは砂漠ツアー等がたくさんあったようですが、調べたわけではありませんが、今はさすがに催行されていないのでは?

リビアですが、危うい状況のようですし、砂漠に限らず今はとても行ける場所ではなさそうですね。
モーリタニア、ニジェール、マリ等も情勢上、しばらくは行くのは自粛すべき状況かと僕は思います。

さて、エジプトですが、西方砂漠に注意が出てしまいましたから、しばらくは西方砂漠の白砂漠等は難しいかもしれませんね。とはいえ、流動的ですから、外務省の渡航情報を常時、確認されることをお勧めします。
リビアとの国境近くのシーワオアシスも今は止めておいた方がいい場所です。シナイ半島も治安的にかなり不安定ですから、シナイの砂漠も今はアウト。となると、今は東方砂漠しかありませんね。
東方砂漠は、岩絵があるような場所は許可が必要でアクセスは簡単ではありませんし、敢えて容易に行けるとすれば、紅海リゾートから砂漠でのバーベキューツアーはあるかもしれません。

もちろん、ピラミッドやルクソールの遺跡がある場所も砂漠といえば砂漠ですから、砂漠の雰囲気を味わうのなら、遺跡に行くのが今はベターのように思います。
と、あくまでも2014年の夏の場合ですから、常時変化する外務省の安全情報等をその都度慎重に確認するのがベストかと思います。

こんな感じで、広大な北アフリカの砂漠がとても狭くなってしまい、本当に残念でなりません。
僕自身も、今は砂漠に行く予定はまったくありませんが、過去の砂漠の記憶をここに時折記していきたいと思います。
とはいっても、そんな状況なので、気持ち的になかなか更新は出来ないかもしれませんが・・・(すみません)。

画像は、最後に行った西方砂漠です。2010年に撮ったものです。その後、2011年にファイユーム近郊には行きましたが、
西方砂漠のど真ん中に行ったのは2010年、カクメイの起きる直前が最後でした。
この画像は同じ西方砂漠でも、(少し似ていますが)有名な白砂漠ではありません。

カイロに住んでいるというのに、砂漠に行けないのは残念ですが、砂漠が安全な場所に戻ることを祈ってやみません。
砂漠は治安が安定している場所でさえ、水もなく道路もないが故に本当に安全になることは実はあり得ないのですが、治安的に安全な場所に戻りますように、との願いを込めて・・・。

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テーマ : アフリカ
ジャンル : 海外情報

太陽と星の間で In between Sun and Stars

砂漠で僕が一番好きな時間帯は、太陽が沈みかけ空がオレンジに染まる時から、
空が白く少しずつ明るくなり、日が昇る瞬間までだ。
その間の、月が出て、流れていく雲の間に星が見え隠れする闇の中の光瞬く時間帯も好きだ。

闇と青空の間の赤、青、黄色が混じりあう紫の時間帯。

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紅い月 Red Moon

今までに、たった一度だけ紅い月を見たことがある。
もしかしたら、何度も見ているのに気がつかないだけかもしれない。

寒くて凍えそうな白い沙漠で真夜中に目が覚めた。
テントの外に出てみると、そこには紅い月がやわらかく浮かんでいた。
オレンジよりも紅に近い色だった。

暗闇の中、寝ぼけ眼で、白い沙漠にフラッシュを焚いてみた。
月がぼんやりと写っていた。

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リビア砂漠で出会わないものは Great Sand Sea

エジプトとリビアの境目あたりのリビア(西方)砂漠で遭遇したことのないものは、


苦しそうでシニカルな言葉。
不安から来る屈折したエゴ。
動物的なそれ以外の欲。
嘘の溢れたつくられた会話。
心にも無い偽善。


それらが自分の上に反射すると違和感と共に醜い鏡のように自分の中に似たような感覚が現われることもある。
羽目をはずしすぎたパーテイの後の日曜の朝のような憂鬱な感覚だ。
出来る限り避けたいが、それらは不定期にどこからか現われる。

しかし、国境付近の西方砂漠ではそれらに遭遇したことが無い。


そして、

「西方砂漠では、他人のポジテイブな部分のみが見えてくる。
それを反射し、自分の中にもポジテイブな思いが生まれる。」
なんたる嘘だろう…そうではなく、単にそこではネガテイブな人と出会ったことが無い。

そこで出会えるのは、謎めいてはいるが、自然体でやさしいエジプトのベルベル人とリビアから移動してきた物静かで誠実そうな少数の遊牧民たち。
そして、そんな場所で思い切りリラックスし、とてもナイスな旅人たち。
そこで出会った旅人たち数人と仲良くなり、皆で毎日遠出したのは10年ほど前だったろうか?まあ、あれは特に幸運な出会いだったのだろう。ネガテイブなものを全く感じないピュアなフランス人、オランダ人、マレーシア人だった。いや?もしかしたら、リビア砂漠の甘い空気が私たち全ての中のマイナスなものをきれいに吸い込んでくれていたのかもしれない。

これは2008年の写真。
あれれ?いつの間にか3年も行っていなかったんだ。時の経つ速さは恐ろしい。
しかし、時々、現地の友人が電話をくれるので行ってなかったような気がしない。
ひさしぶりに行きたいなあ…

現地に家を買い、住んでしまった知人もいた(過去形)が、その話はまたいつか。

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